山梨県牧丘町（現在は山梨市）出身の幼なじみによる４人組パンクロックバンド。
ヴォーカル・樋口政也と双子のリズム隊・林兄弟（兄・久悦、弟・由恭）は、牧丘第一小学校からの幼なじみ。
また、樋口とギターの奥山裕樹は親戚にあたる。
笛川中学校時代、奥山と林久悦が、同級生２人と４人でバンドを結成。
メンバーの家が民宿「風来坊」を経営していたため、バンド名を「風来坊」に。
JUN SKY WALKER（S）のコピーバンド「風来坊」は、学園祭のステージで脚光を浴びる。
二人は、楽器を演奏して舞台に立つことの楽しさに目覚める。
樋口と林由恭はこのとき、同級生と３人で同じ学園祭の舞台でコントを披露。
大いにウケて舞台に立つことの楽しさに目覚めるも、奥山や久悦たちのバンドのほうが断然カッコいいと憧れる。
高校進学後、学園祭の興奮が忘れらない久悦が再び奥山に声をかけ、
樋口と由恭を誘い、バンド「風来坊」を本格結成。
結成当時から作詞作曲もメンバー全員で手がける。
バイクの免許が取れると、バイクで甲府のライブハウスに出かけ、演奏活動を始める。
高校１年の終わり、自分たちの実力を試してみようと「ＢＳヤングバトル」に応募。
テープ審査に残り、山梨・長野・神奈川の代表が出場する関東甲信大会に出場、準優勝。
パワフルな演奏がプロの目に留まり、卒業後プロとして活動することを前提に、
その後所属することになるクリアスカイコーポレーションのサポートを得て、
原宿の歩行者天国やライブハウスで演奏活動を続ける。
高校卒業とともに、上京。ライブ活動を本格的に開始。
1994年10月１日、シングル「ざまぁみろ」でファンハウスからデビュー。
11月２日には、ミニアルバム「要注意人物」を発表。
デビュー曲「ざまぁみろ」は、映画の挿入歌に。
セカンドシングル「叫ばずにはいられない」はテレビ番組のエンディングテーマとなる。
1995年１月には、同プロダクションの先輩・谷口宗一氏のコンサートのオープニング・アクトとして、
武道館で演奏する。
２年間でシングル５枚、アルバム２枚を発表するが、
新たな挑戦を胸に、解散を決意。
1996年10月19日、新宿ロフトで行なわれたワンマンが解散ライブとなる。
同日、同所にてメンバーはそのまま、バンド名を「HUMANS」に改名し、再出発。
事務所の先輩・片岡大志氏のプロデュースで、ミニアルバム「カルメン'96」を発表。
翌年、同氏のプロデュースにより、東芝EMIからアルバム「Cherry Drop」で再デビュー。
「面白そうなことは何でもやってみよう」と、あらゆる音楽に興味を示し、
ライブステージも「聴かせる」だけでなく、「魅せる」ステージづくりを目指すようになる。
1999年頃からは、レトロフューチャー色を強く打ち出そうと、戦隊モノをイメージした衣装に身を包み、
都内ライブハウスを中心にエンターテイメント系の楽しいステージを展開。
進化し続けたHUMANSは、2001年秋、それぞれが目指す音楽を追求するため、
４人でのバンド活動を休止。
何度も音を出し合い、何回も話し合いをした結果、
メンバー個々の方向性のズレ、そして新たなる音楽への挑戦のため、
2003年３月２日のライブをもって活動休止から停止へ。
「メンバー同士の歩幅が合った時、また４人の音を皆さんに届ける日が来ることを願い、
あえて解散にはしない」とコメントを残す。
活動停止後、
ギターの奥山は「チープスリル」、ヴォーカルの樋口は「びゅーちふるず」、
双子のリズム隊・林兄弟は「ミサイルイノベーション」として、
それぞれが新たな仲間たちと新しい道を歩き始める。
2006年、片岡大志氏の呼びかけによるライブイベント「オナカマ着弾！」に
「びゅーちふるず」と「ミサイルイノベーション」が参加。
多くの動員を得て、以後、このイベントは定期的に開催されることに。
このイベントをヒントに、2008年には地元山梨市でロックイベントを共同開催。
メンバー４人が現在の仲間を連れて、
「びゅーちふるず」「ミサイルイノベーション」「チープスリル」として出演。
念願の共演を果たす。
メンバー全員が今も好きな音楽を続けていること、音楽で再び繋がれたことにより
デビュー15周年となる今年、「風来坊」として期間限定復活を計画。
音楽に目覚めた頃に憧れていたJUN SKY WALKER（S）のベーシスト
寺岡呼人氏の企画するイベント出演を皮切りに、
神戸、地元山梨、そしてHUMANS時代からお世話になっている吉祥寺「PLANET K」で、
2009年夏、計４本のライブを行なった。
理屈なんかより、行動、行動。
15年前、熱い想いを胸にプロのアーティストとして歩み始めた４人の若者。
たとえ道は分かれても、その想いは今も変わらない。
４人の心は、今も１つ。
「風来坊」は永遠だ。
いつまでも、どこまでも。
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